●質問
毒親がイヤで死にたいです。私はどうすればいいのでしょうか？

●回答
毒親対策の相場は決まっていて、まず物理的に親から離れるということです。
親子というのは、私たちが思っている以上に近い、というか近すぎるので、まずは相手と物理的な距離をとる必要があります。

これは持って生まれたものだから、親にもどうすることもできないし、子供にもどうすることもできない距離の近さゆえの不快感です。

親子が仲良く、親は子供をかわいがり、子供は親を尊敬し、大好きというカップリングを、神様から授かった人もいれば、反対に、あなたのように、まったく相性の合わないカップリングを神様からされた人もいる、という「だけ」のことなので、そう悩むことはありません。生まれもって親子縁の運が悪かったというだけのことです。
だからまずは、物理的に距離を取る「だけ」というのをおすすめします。

さて、親を含む全ての相手は自分を映す鏡だと精神分析の世界では言われています。つまり、あなたの親はあなたのいいところも悪いところも全て映しているということです。

親の立場から見てもまったく同じことが言えます。
親にとってのあなた（子供）とは、自分のいいところも悪いところも全部映ってしまっているということです。

物理的な距離が近いというのは、「なにが映っているのかわからない」ことを意味します。鏡ってそうじゃないですか？鏡にものすごく接近すると映っているものの全体がよく分からないですよね。だからまず距離を取る。

やがて年月が経った頃、あなたは「親も自分の親（あなたにとってのおじいちゃん、おばあちゃん）とうまくいってなかったので、私に対してつらく当たっていたのだ」ということに気づくはずです。
また、おじいちゃん、おばあちゃんが持っている運命（例えば、家族の縁に恵まれない運命とか、家族愛の薄い運命など）がそのまま孫である自分に来ているということにも、おそらく気づくでしょう。

自分のルーツを誠実にたどる力があれば、そのことに気づくはずです。

それがわかった瞬間、毒親問題は解決します。

持って生まれた血によって、あなたも、親も、おじいちゃん、おばあちゃんも、苦しんできた。つまり、あなたはその悪い血を持ったまま、どうにか自分の人生を生きるしかない。
こういった覚悟が芽生えます。
覚悟が芽生えたとき、あなたは毒親という言葉を使わなくなるでしょう。