●質問
私は彼氏がいるのになんかさみしいと常に感じています。どうして、彼氏がいるのに、なんかさみしいと思ってしまうのですか。

●回答
彼氏がいるのになんかさみしいというのは、彼氏が何かをしてくれないからさみしいということではありません。そうではなくて、あなたと、あなたの親との関係が良くないのでさみしいと思ってしまうということです。

広く一般化して言うなら、親との関係が良好ではない人たちは、彼氏がいようと、家族と一緒にいようと、仕事が楽しかろうと、友達とわいわい騒いでいようと、どこかしら心の隙間に風が吹いている。すなわち、なんかさみしいと感じてしまうのです。

では、どうして親との関係が良好でないと、なんかさみしいと感じてしまうのでしょうか？これについては、一定の学説がないそうです。おそらく問いが情緒的すぎて学問的な計測ができないからでしょう。

ぼくが、のべ2万人以上の人と対話をしてきた中で、そのように感じたということですが、ひとつ考えられる答えとして、私たちは親から始まる自分の物語を生きているということが言えます。

誰しも、お父さんとお母さんから生まれて、そのことによって、自分の世界をスタートさせます。お父さん、お母さんとの関係がよくないというのは、その「自分のストーリー」の最初の地点が揺らいでいるということを意味します。

常に不安定な物語の中を生きるしかないというのは、誰にとっても不安なので、だから、お父さん、お母さんとの関係がよくない人は、彼氏がいてもなんかさみしいと感じてしまうということが言えます。

べつの視点から言うなら、彼氏というのは、家族の誰かの代替的な存在だということが言えます。いわゆるファザコンの女子は、あからさまに、お父さんと同じような彼氏を欲しがりますが、この場合、彼氏とはお父さんの代替的存在だと言えます。

お父さん、お母さんとの関係を良好なものにすることによって、彼氏がいてもさみしいと感じることがなくなる。これが答えです。