●質問
美容関係に「一般社団法人〇〇協会」とかっていうのがたくさんありますが、それってどれほどすごいものなのですか？

●回答
一般社団法人は、実はそんなにすごくありません。
一般社団法人のことを知らない人に対して、「すごそうに見せかける」目的で設立している人がかなりいるのです。

一般社団法人は、普通の会社と同様に、誰でも簡単に設立することができます。それに対して、公益社団法人というのは公共、すなわち多くの人々に何らかの貢献をすることを義務付けられている組織ですから、設立するのが非常に難しい。

一般社団法人は、その理事長になる人の権威づけを目的として、設立されることがあります。

例えば、セールスコピーライティングという、僕に言わせてみれば何でもないようなスキルを持っている人が、一般社団法人を設立していたりします。セールスコピーライティングの普及を目指すという大義名分はありますが、要するに、「物を売るための文章を書く能力を持っている自分＝その協会の理事長」の権威づけしたいのだろうと思います。

また、一般社団法人のなかには、さまざまな資格を「付与してあげる」ということをやっていますが、あれだって民間の「稼げない資格」であることが多いのです。

国の資格を取ってもさほど稼げない時代じゃないですか。「介護の資格を取りました」「調剤薬局事務の資格を取りました」といっても、さほど稼げませんよね。

もちろん、それらの資格はないよりあった方が就職しやすいというメリットはありますが、さほど稼げない。

ましてや、国が認めている資格ではない資格を、いくらお金を払ってとったところで、それらはほとんど役に立たないのです。というわけで、美容関係の一般社団法人〇〇協会というのはそんなにすごくないです。